リスティング、SEO、LP等々、いざECの売上改善を考えようとしても、どの手段から手をつければ最善かを判断するには、各施策の理解とデータが必要になります。
ECショップを出してすぐの担当者からしてみたら、その判断は容易いことではありません。
ここでは私がECのアドバイスをさせていただくときに使用する「EC改善の4ステップ」をご紹介します。
個別施策にとらわれず、まずは全体像を見よう
先に述べたように、リスティング広告、SEO対策と、個別施策の手段は様々あります。ですが、まだ全体を正しく分析できていない場合は、「全体像」から捉えていくことをお勧めします。
4ステップは実際の店舗と同じ
その4つのステップとはすなわち
- 商品企画
- 集客対策
- 接客対策
- リピート対策
です。図で見ていただくとわかりやすいかもしれませんが、
実際の店舗を持つお店で考えるステップと同じだということがわかると思います。
それでは一つづず解説していきたいと思います。
商品企画(売れる商品は企画で決まる)
ECの売上に一番大きな影響を与えるのがこのフェーズです。
商品企画というと様々な要素がありますが、ここでいう「商品企画」とは、「EC上で売れる企画」を指しています。
最初は意外と見落としがちなのですが、オンラインでも出品チャネルによって「顧客層」が大きく異なります。
自社の店舗で売れていたから、楽天やAmazonでも売れるはずだ!と思いきや、安かろう悪かろうの競合商品ばかり売れていたりと、苦戦されている方も多いと思います。
立ち上げのころに特に意識していただきたいのは以下の2つの観点です。
「特定の販売チャネルまたはECモールでニーズがあるか」
「消耗品の場合は継続購入者が最低でも20%を超えているか」
ECモールの場合は、
「そのキーワードで検索需要があるか」
「同じキーワードでヒットした商品と比較されても魅力があるか」
は最低限考慮しておくことをお勧めします。
そして消耗品を扱っている場合は、継続利用がカギとなるため、
「その商品に満足してもらい、継続利用されているのか」
「継続利用の割合は、新規顧客を上回っているのか」
の側面を分析しておくことが大切です。
もし分析した結果、課題が見つかった場合、商品のアップデートや次の商品企画に活かします。
逆にここができていない場合は、次の集客・接客・顧客対応をいくら努力しても大きな伸び白が期待できません。
集客対策
【使われるWEBマーケ用語】
・リスティング/ディスプレイ広告
・SEO対策
顧客に商品を知ってもらうフェーズです。SEO,リスティング広告,メディアとのタイアップなどがここにあたります。SEO専門業者やリスティング広告専門業者に委託している店舗様もいらっしゃるかもしれません。
扱う商品点数が多かったり、販路が多い場合、担当者を雇えない場合は、代行業者に委託も良いのですが、
販売規模がそこまで大きくない場合、基本対策は知見が蓄積されやすい自社内で行うことをお勧めします。
接客対策
【使われるWEBマーケ用語】
・CVR最適化施策
・LP制作
・サイト改善
・WEB解析
商品を見に来てくれた顧客に、魅力や特徴を正しく伝え、CVR(成約率)を高める対策です。
決済手段を幅広く用意したり、顧客が迷うポイントを把握してコンテンツにしていくことで、自動的に接客をしてくれるページを作ることができます。
自社ECなら解析ツールの導入は必須で、
ECモールの場合はモールよっては取れるデータと取れないものがあるため、他ショップのデータを見て仮説を立てるなどショップを横断した知見の蓄積が必要になります。
リピート対策
【使われるWEBマーケ用語】
・同梱物制作
・メルマガ配信
実は見落としがちなのがこの顧客対応です。
ですが商品戦略がきちんとできている場合、売上の上限値を決めるのはこの対策といっても過言ではありません。
購入商品の同梱物や、アフターフォロー、フォローメールなどで対策を行います。
顧客は、届いた商品だけではなく、商品を含めた一連の体験で心が動きます。心が動けばショップレビューや口コミが拡散しやすくなり、消耗品の場合、リピートにつながる相乗効果を生む可能性も高めることができます。
まとめ
EC改善のための4つのステップをご紹介しましたが、ここで大事なのは自社はどこが上手く機能していて、どこに改善の余地があるのかを俯瞰してみれる状態にしておくことです。
外部の制作会社やコンサルタントに依頼する際も、現在の状態を理解しておくことで、的確な依頼が可能になると思いますので是非活用してみてくださいね。